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2017年11月16日 ※税法上の取扱いについては、ブログ投稿時の税制によるものです。
経営者保険プランナーの肥後です。
2016年2月から始まったマイナス金利政策が
早いもので2年近くが経過しようとしています。
こうしたなか、生命保険についても貯蓄性の高い商品では、
満期金が払込保険料総額を下回るのが当たり前になっています。
高収益の法人におかれましては、
決算対策と将来の役員・社員の退職金準備を兼ねて
2分の1損金算入の「全員加入の養老保険」を
導入されているケースも多いと思います。
こうした企業様では
新しく従業員の方が入社するたび、
追加加入をされると思います。
この場合、現在ご加入の生命保険会社で追加されるのが一般的だと思いますが、
円建ての商品では、通常は満期金が保険料総額を下回る形になります。
そこでドル建ての養老保険が注目されています。
例えば40歳男性の方が60歳時点で
300万円の満期金となる養老保険にご加入される場合、
A社の円建て養老保険の年払保険料は162,726円、
20年間トータルの保険料お支払額は325万4,520円と
満期金以上に保険料を払わなければなりません。
お支払保険料総額に対する満期金の率は92.1%です。
これに対し、B社のドル建て養老保険の場合、
年払保険料は131,895円、
20年間トータルの保険料お支払額は263万7,900円、
満期金に対する返戻率は113.7%です。
(1ドル=110円にて計算)
実に21.6%の差になるのです。
もちろんドル建てですので「為替リスク」がともないます。
保険料お支払時に比べて、
満期金受け取り時の為替レートが円高になっていると
「為替差損」を被ることになります。
為替リスクの軽減方法としては大きく2つあります。
① 時間分散でリスクを減らす
一度に大きな金額で購入せず時間分散することで買価を平均化できます。
年払でのお支払はこれに該当します
② 受取時の為替相場で受け取り通貨を選ぶ
仮に満期金受け取り時に円高であれば、
一旦ドルで受け取り、円安になった時点で
円に転換することができます。
もちろん為替リスクをまったくゼロにすることはできません。
ただ、円建てと比べ解約返戻率の差が大きければ
検討に値すると思います。
社員の方は全員養老保険に加入していて、
役員には掛けていないといった場合には
役員のみ、ドル養老保険を検討してみてもいいと思います。
今後のご活用の参考になれば幸いです。
お気軽にお問い合わせできるよう複数の窓口を用意しております。