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自社株式の物納について

※税法上の取扱いについては、ブログ投稿時の税制によるものです。

150717

こんにちは、経営者保険プランナーの伊藤です。


夏になり、各地で全国高校野球選手権大会の地方大会が始まっています。

私の母校の試合は平日のため、今年も応援に行けなかったのが残念です。

私も球児に負けず、暑い夏を乗り切りたいと思います。


さて、本日は自社株の物納についてお話ししたいと思います。




<目次>
・自社株式は物納できるのか
・自社株式の物納が認められるための要件
・おわりに




☑自社株は物納できるのか


オーナー経営者の相続で、相続人が困ること、それは納税資金の問題です。


財産の大半が自社株式である場合、現金化が難しいため、

相続人は納税資金に苦慮することになります。


そこで、納税資金の捻出方法の1つとして考えられるのが、

『自社株式の物納』です。


一定の条件を満たした場合に限って、物納が認められます。




☑自社株式の物納が認められる要件


相続税の納税は原則『金銭による納付』です。

それが困難な場合に『延納』が認められ、

いずれも困難な場合のみ、『物納』が認められます。


さらに、国は物納財産について、

『管理、処分をするのに適切なもの』でなければならないものとしています。

そのため、物納財産の種類ごとに順位をつけて、

原則として、その順位でしか『物納』を認めないこととしています。


『自社株式の物納』は

物納適格財産の第二順位である『株式』に該当するため、

国債や不動産等がない場合に限り、物納にあてることができます。


『自社株式の物納』が認められるための条件はかなり大変ですが、

条件を満たせば、相続人にとっては納税のための選択肢として、

検討の余地はあると思います。


また、物納が許可された場合、一番気になることは、

国が経営に関与してくるかということです。

この点に関して国は、商法上の特別決議が必要な場合や、

配当金が適正に支払われなかった場合等、

一定の場合に限り、その権利を行使することとしています。




☑おわりに


物納した自社株式は、将来会社で買い戻すことも可能です。


物納が認められれば、納税者は相続税の支払いに、

その評価額での全額をあてることができ、

会社についても、物納株式を計画的に買い取り、自社で保有することで、

支配関係を維持することができます、


なお、会社が買い取る際の価額は、買取時の評価額のため、

物納時より高くなる場合があります。

これを利用して、物納後に株式の評価額を下げる対策を打つことで、

物納時より低い価額で自社株式を買い戻すこともできるので、

選択肢の1つとして、ご検討してみてはいかがでしょうか。








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