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2015年01月19日 ※税法上の取扱いについては、ブログ投稿時の税制によるものです。
こんにちは、経営者保険プランナーの草薙です。
今日は「大寒」。暦の上では一年で最も寒い日と言われます。
この時期、武道の世界では寒稽古(かんげいこ)といって、
寒さに耐えながら稽古をやり遂げ、精神を鍛えるという習慣があります。
私も学生時代は柔道の寒稽古に励んだものですが、
近頃は、1歳半になる孫の子守りが立派なトレーニング。
長時間にわたる「じいじコール」に耐えられる強い肉体と精神を維持していきたいものです。
さて、今年は相続税が大きく引上げられる年のスタートです。
そのような中、相続税対策に効果的な、
「教育資金の一括贈与制度」の利用者が増えるのではと言われています。
そこで本日は、この「教育資金の一括贈与制度」についての
概要と注意点についてお話しをさせて頂きます。
✔「教育資金の一括贈与制度」とは?
子や孫が将来使用する教育資金を
事前に一括で贈与しても『1500万円までは非課税』という制度です。
(12月末までの時限措置だった制度が恒久化されそうです)
暦年贈与と比べると確かにお得ですが、
次のような注意点もあるため、
適用要件をしっかり確認した上で活用を検討する必要があります。
■「制度の対象となる教育資金の範囲が不透明」
■「子孫が30歳になったときに使い残しがあれば贈与税課税」
■「非課税申告書と支払後領収書の提出」 等々・・・
✔「孫の学費の支払い」 税務上の取り扱いはどうなる??
ところで先日、「自身の口座から堂々と孫の学費を振込む祖父母がいるが、
これは非課税となるのか」との質問をいただくことがありました。
このような教育資金を、
「贈与」と勘違いしている方は意外と多いようなのですが、
税務上は、下記のルールが定められています。
■祖父母も孫の扶養義務者です
扶養義務者相互間の生活費や教育費の負担はそもそも贈与税非課税です。
■必要な都度払いが原則です
孫の学費をまとめて4年分は出来ません、ここが一括贈与との違いです。
以上のことから、
「相続対策が必要で子孫が複数いれば一括贈与」
「老後資金を切り詰めてまで一括贈与するなら都度払い」等々
活用にあたっては、それぞれのご家庭に合わせて選択をされるのが良いかと思います。
✔おわりに
以前、あるコンサルタントから聞いた言葉で印象的だったのが
「将来のある子供に投資することこそ、最高の相続税対策」というものです。
相続税の対策には色々ありますが、
お孫さんの将来をサポートすることにつながる教育資金贈与は、
その中で最も効果的な対策のひとつなのかもしれません。
ご関心のある方は、この機会に検討されてみてもよいのではないでしょうか。
お気軽にお問い合わせできるよう複数の窓口を用意しております。