• 『社長の家族が遭遇した「タンス預金」の悲劇』ヒューマンネットワーク・メールマガジン(通号648号)

『社長の家族が遭遇した「タンス預金」の悲劇』ヒューマンネットワーク・メールマガジン(通号648号)

2025年09月24日

メルマガの一部を公開しています。

—————————— 2025/09/24———

 ヒューマンネットワーク
 メールマガジン 648号

 日本全国 13,100人の経営者へ配信中!

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今年の夏も厳しい暑さでしたが、
ここ数年、日本の季節の移ろいが
変わったように感じます。

夏は猛暑が長く続き、
「早く秋が来ないかな」と
待ち焦がれているうちに、
気づけば寒くなっている…。

春も同様、心地よい暖かさのあと、
すぐに汗ばむ夏の陽気になり、
季節をゆっくり味わう余裕が
少しずつ短くなっています。

▽続きは最後に▽

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■ 社長の家族が遭遇した「タンス預金」の悲劇 ■

タンス預金とはご存じの通り、
お金を銀行に預けず、
ご自宅や事務所に、
保管しておくことです。

一見すると安心に思えますが、
社長亡きあとには、
それが思わぬ災いとなり、
家族を苦しめるのです…。

実際に「安心」
と信じていたタンス預金が、
家族に深刻な混乱を招いた。
そのような事例を紹介します。

B社の創業者・田中社長(仮名)は、
地方で建設業を一代で築き上げた
地元では名が通った経営者でした。

若くして経営を担い、
バブル崩壊やリーマンショック
といった荒波を乗り越え、
堅実経営で地域から
信頼を得てきました。

「会社を守るのは現金だ」
という信念から、
業績が良い年には
役員報酬や配当の一部を引き出し、
自宅の隠し金庫に保管。
その額は十数年で
数千万円に膨らみました。

しかし突然の心筋梗塞で急逝。
残された家族は、
悲しみが消えかけた頃、
金庫から大量の
この現金を発見したのです。

何をいまさらと家族は、
戸惑いと混乱に包まれました。
一方で、相続手続きも進み、
バレないだろうという気の緩みから、
タンス預金を届け出ませんでした。

しかし、楽観的な考えを
打ち砕くように、
税務調査が入り、
不透明なお金の存在を
指摘されたのです。

近年、国税庁が導入した
「KSK(国税総合管理システム)」により、
銀行口座や各種取引データが
一元的に把握され、
隠しているつもりの資金も
容易に見抜かれてしまいます。

そして新たに、令和8年9月からは、
AI自動読み込みを活用した
新システム「KSK2」が稼働します。
こうした進化により…。

従来よりも取引の流れや資金の動きが
精緻に把握されるようになり、
隠していたつもりのお金が
思わぬ形で見つかってしまう…。
そんな事例が今後さらに
増えていくと考えられます。

実際、今回のケースでは、
「安心」と思っていたタンス預金で、
予期せぬ税務調査が入り、
家族に大きなダメージを与えました。
さらに、現金を隠し持っていた事実が、
不信感を残したのです。

タンス預金のリスクとは

・盗難・災害リスク
 空き巣や火災、地震、洪水で
 現金が失われる可能性がある。

・税務リスク
 贈与税・相続税の申告漏れや
 隠蔽は加算税・延滞税の対象となる。

・脱税の疑い
 隠して相続税申告をすると
 重加算税などのペナルティが
 課されることがある。

・遺産分割トラブル
 相続人が存在を把握していない場合、
 協議が難航し、
 争いに発展する可能性がある。

・運用機会の損失
 利息がつかないため、
 資産が増えるチャンスを逃す。

・旧紙幣化リスク
 新紙幣への切り替えで、
 旧紙幣が使いにくくなる。

では、どうすべきだったのか?

・資産を「見える化」し、
 家族と共有しておく

・現金ではなく、保険や金融商品など
 納税資金に転換できる形で保有する

・遺言や贈与で承継方法を明確にする

田中社長のケースは、
決して特別ではありません。

実際、*)国税庁の統計によれば、
相続税申告漏れの対象として
最も多いのは
現金・預貯金等で約35%を占め、
2022年度でも 現金・預金が31%、
有価証券も含めれば
約50%が漏れ要因とされています。
*)「令和4事務年度における相続税の調査等の状況について」より

さらに、*)金融広報中央委員会の調査では、
二人以上世帯の金融資産において
「預貯金」が全体の4割以上を
占めており、現金保有が
一般的であることがわかります。
*)「家計の金融行動に関する世論調査」より

その保有するお金を
「現金なら安心」と考えて
自宅に眠らせてはいませんか?

皆様は、もしものときに
家族が困らない
準備ができていますか?

いまも自宅に多額の現金を
置いたままにしていたら、
思わぬリスクにつながる
可能性があります。

繰り返しになりますが、
そうならないために…。

資産を「見える化」して家族と共有し、
現金は納税資金や
承継資金に使える形に置き換え、
遺言や贈与で承継方法を
明確にしておくことが大切です。

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△冒頭からの続き△

こうした気候の変化は、
私たちの気持ちにも影響します。

四季のうつろいを
ゆっくり感じられず、
どこか物足りなさや寂しさを
覚えることがあります。

さらに最近の研究では、
春や秋の短縮が
花粉や寒暖差による体調不良を
招くことが指摘されています。

日々の服装を調整したり、
エアコン・加湿器の早めの準備など、
季節の急な変化に備えた 暮らしの工夫が、
心身を守る上で
より大切になりそうです。

最後までお読みくださいまして、
有難うございました。

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