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2015年09月28日 ※税法上の取扱いについては、ブログ投稿時の税制によるものです。
経営者保険プランナーの小林です。
外を歩いていると金木犀の香りがふわっと漂ってくる季節になりました。
大気汚染に敏感な金木犀は空気がきれいな場所でしか花を咲かせないということを知ってから、
この香りに出会うとほっと安心できる気がします。
先日、あるお客様から受けたご相談を紹介致します。
自分に万が一のことがあった時に相続税がどのくらいかかるのか気になり、
顧問税理士に相続財産のとりまとめを依頼した。
自社株や不動産など現金化しにくい資金が相続財産の大半を占めるうえに、
自社株の評価が予想以上に高騰していることが分かった。
現状では、相続税の納税資金がまったく足りない。
将来的に自社株は後継者である長男に集約させたいが、
そのためには他の相続人に配慮しないともめることになる。
何か対策は講じなければと思うが、生涯現役の意向をもっており、
自社株の生前贈与を積極的に考えていないということで、
あくまで相続に焦点を当てた対策が必要でした。
そこで、ご紹介した対策は金庫株を活用した方法です。
金庫株とは会社自身が自社株を保有することです。
相続が発生した場合、自社株は一旦、家族が相続することになります。
しかし、このままでは相続人は納税資金が不足し、支払うことができません。
そこで、会社が分配可能額の範囲内で相続人が取得した自社株を買取ります。
相続人は会社からの譲渡資金で相続税を納税することができます。
もちろん譲渡資金にも税金がかかりますが、
相続の開始があった日の翌日から3年10ヶ月以内の金庫株では、
通常自社株を譲渡する場合のみなし配当課税の適用が除外され、
譲渡所得として一律20%の税金で済みます。
よって、税負担を軽減することができます。
さらに、会社に関係ない相続人から自社株を買い上げることができる為、
相続によって自社株が分散することを避けることができます。
また、会社が買取った金庫株には議決権がありませんので、
後継者は一定の自社株を保有する限り経営権を確保できます。
しかし、金庫株が有効な手段であることは分かっていても、
相続時に会社に買取資金がない、分配可能額がないというのでは、
活用することはできません。
そこで契約形態を会社が契約者、保険金受取人、
社長を被保険者とする生命保険を活用します。
社長に万が一のことがあった際に死亡保険金が会社に支払われます。
それを元手に遺族から自社株を買取ることができる仕組みをつくります。
この方法で対策をする場合には、
分配可能額相当の保険金が支払われるようにしておくことはもちろん、
保険期間が終身もしくは超長期であるプランを選択することが大切です。
また、同時に金庫株以外の自社株は後継者に集約し、
議決権を確保するための準備も必要になります。
まずは自社株の現状を把握したい。それに基づく解決策を探している。
という方は是非、ヒューマンネットワークグループにご相談ください。
数ある対策の中から貴社のビジョンに合わせた解決策をご提案致します。
お気軽にお問い合わせできるよう複数の窓口を用意しております。