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『えっ! まだ財を残す仕組みを始めていないのですか?』

※税法上の取扱いについては、ブログ投稿時の税制によるものです。

151023

こんにちは、経営者プランナー相続診断士の橘田(キッタ)です。


普段、お客様のところに伺っていると、経営戦略に積極的に取り組み、

安定的に利益が出る優良法人と多くお会いします。


ただ、事業承継についての

「財を残す仕組みは始めていない」という法人が多いです。


それは、事業承継については後回しになってしまうケースが多いというのが、

現状なのではないでしょうか。


本日は、万一の相続が起きた時、遺産分割でもめないための、

分割出来る現金の重要性についてお伝えします。




<目次>
・相続財産に占める自社株の割合の高さ
・相続財産が法定相続分で分けられるリスク
・おわりに




相続財産に占める自社株の割合の高さ

経営者の方とお会いすると、

個人の相続財産の中で自社株が占める割合が高くなっている方が多いです。


創業時から長く繁栄している企業では、毎期利益を一定の割合で出ているため、

株価が創業時に比べて何十倍にもなっているケースも少なくありません。


ところが、相続は時期を選べません。

万一のことがあれば、その時の自社株の評価額で相続財産が計算されます。


経営者の中には、相続税の基礎控除額が減少したものの、

配偶者の優遇税制として非課税になる枠(1億6千万か相続財産の半分)が

あるため安心している方がいます。


しかし、その優遇税制が活用出来るのは

遺産分割協議が10ヶ月以内に成立した場合に限定されることに注意が必要です。




相続財産が法定相続分で分けられるリスク

実際、ある経営者は遺言書を用意していませんでした。

そのために、法定相続分での遺産分割になったため、

法定相続人の兄弟でもめてしまったそうです。


後継者である長男は自社株を相続したいが、

その他の兄弟は自社株相当の現金が欲しいという主張をされました。

しかし、後継者の長男には兄弟へ渡す現金の蓄えなどありません。


こうなった時に、後継者である長男に現金が入るような仕組みを用意しておけば、

長男から他のご兄弟へは現金を渡し、

長男は自社株を相続する財産の分け方(代償分割)ができるので、

自社株という会社の財産は兄弟間で分散せずにすみます。


代償分割とは特定の相続人が財産を相続する代わりに、

他の相続人へ金銭などを与えるという方法です。




おわりに

後継者である長男がスムーズに自社株を承継する仕組みとして、

受取人固有の財産となる生命保険金を準備しておく方法があります。


生命保険は、相続発生後すぐに

まとまった額の現金が手に入るというメリットがあります。


受取人を長男にして、親の保障を用意しておけば、

法定相続人×500万円の金額は非課税ですし、

その現金を代償分割や納税資金に充てることが可能です。


オーナー家の財産と法人の財産のどちらも

後継者に承継されても争いが起きないように、

他の子供へ配慮した具体的な仕組みを準備しておくことをオススメいたします。


そのためのコストは、個人のお金ではなく、

法人のお金を活用することができるのが、経営者の特権なのです。


具体的な方法については、当社の担当者までお問い合わせください。








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