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2015年11月20日 ※税法上の取扱いについては、ブログ投稿時の税制によるものです。
東京会計パートナーズ、税理士の島崎です。
今年もあとわずか。
みなさまの予定表にはたくさんの忘年会の予定が入っていることでしょう。
飲みすぎにご注意ください。
さて、オーナー社長の最後の大仕事が事業承継です。
親から引き継いだ会社を守るため。
自分の作った会社を残すため。
従業員の生活を守るため。
さまざまな想いがあるでしょう。
身の回りに後継者がいない場合には、
M&Aで会社を誰かに続けてもらうのもいいでしょう。
しかし、できることなら近親者に自分の思いを引き継いでもらいたい
と考える社長が多いのではないでしょうか。
後継者に会社を引き継いでもらう。
代表権だけではなく株式の移動も必要となります。
株式の移動の際に問題となるのが、
優良企業であるが故の株価の高騰です。
☑銀行の提案
よく銀行が提案してくる株式の移動方法があります。
後継者が自分の会社を設立して、この会社に銀行が融資をして、
その資金により株式を買い取るという方法です。
後継者の設立した会社が持株会社として親会社になり
事業会社が子会社になります。
簡単に後継者への株式の移動ができますが、
親会社、子会社を一体としてみると、
財務状況を悪化させる結果となりますので注意が必要です。
☑組織再編
銀行の提案とは違った方法により
持株会社を設立している会社があります。
会社は組織再編を利用すると、
様々なグループ会社の体制を作ることができます。
「分割」は会社を分けること。
「合併」は会社をくっつけること。
粘土のように切り離したりくっつけたりすることができます。
通常は会社の運営を効率化するために組織再編は行われます。
これをうまく利用すると高騰した株価をコントロールすることができます。
もともと一つの会社をうまく「分割」することにより、
グループ全体の株価を抑えられます。
どのように「分割」するかは会社の状況により様々です。
また、会社を「分割」することにより
承継しやすくすることができる場合があります。
本業以外に不動産を持っている会社があるとします。
事業は他人である役員に引き継いでもらいたい。
でも不動産は娘に引き継いでもらいたい。
こんな場合には事業する会社と不動産を保有する会社に「分割」して、
事業会社は役員に、不動産保有会社は娘に、
というような事業承継が可能となります。
☑おわりに
銀行の提案する持株会社は後継者への株式の移動を目的としています。
組織再編は、株価のコントロールと、
会社をわけて承継することを可能にします。
会社の状況によりこれらをうまく利用することが大切です。
ヒューマンネットワークグループの東京会計パートナーズは
事業承継に特化したコンサルティングを行っています。
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