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2015年12月10日 ※税法上の取扱いについては、ブログ投稿時の税制によるものです。
こんにちは!マーケティング部の廣野です。
年末にかけての挨拶まわりや忘年会など
経営者の皆様はいつにも増してお忙しくお過ごしのことと思います。
寒さが一段と厳しくなるこの頃、体調管理にはくれぐれも気をつけたいものですね。
さて、12月も半ばにさしかかり、来年度の税制改正のニュースが
気になる時期となりました。
本日のブログでは、経営者が押さえておきたい
来年度税制改正の2つのポイントについてお話しさせていただきます。
<目次>
・ポイントその1 法人実効税率は20%代へ
・ポイントその2 繰越欠損金控除や減価償却のルールが変わる!?
・おわりに
今回の税制改正の一番の目玉は、なんといっても法人実効税率の引き下げでしょう。
平成27年4月1日から平成28年3月31日までに開始する事業年度の法人の実効税率は約32%ですが、
平成28年4月1日開始の事業年度からは約31%に下がることが決定しています。
さらに今後20%台に下げようというのが自民党の意向です。
先進諸国と比べ、高い高いと言われ続けてきた法人実効税率も、
第二次安倍政権発足の2013年から3年間で約7%下がることになります。
税率では米国・フランスを下回り、ドイツと同程度の水準となる見込みで、
過去と比べれば税負担がずいぶんと軽くなったような印象を受けます。
しかしながら、企業を取り巻く外部環境は依然として不透明な状況が続いています。
直近でいえば、環太平洋経済連携協定(TPP)への参加や、
来年4月の消費税増税による経営への影響も心配されるところです。
法人税減税のトレンドは喜ばしいことではありますが、
不測の事態に向けてキャッシュを残しておく法人税対策の重要性は
ますます高まっているといえるのではないでしょうか。
法人税関連の税制改正には、他にも次のような内容が盛り込まれる予定です。
・赤字を出した企業が以後数年間の税金を減らせる「繰越欠損金控除」の縮小
・減価償却制度の見直し (「定率法」の適用対象となる設備を減らす方向)
・赤字企業にも税金を課税する外形標準課税の拡大。(資本金1億円以下の中小企業は対象外)etc
政府は、国際競争力の強化や経済活性化を目的に、さまざまな税制改正案を提示しています。
しかし、繰越欠損金控除の縮小や減価償却制度の見直しなどは、
企業の状況によっては実質的な増税となりかねない内容であり、
企業の成長促進に逆行する動きであると反発する見方も多いようです。
これまで当たり前のように享受できていた税制のメリットを失うことになれば、
新たな対策の検討は急務となるでしょう。
具体的な内容は、本日10日をめどにまとめられる税制改正大綱に盛り込まれる予定です。
今回の税制改正が、自社の経営にどのような影響が及ぼすのかを勘案しながら、
最適な税務戦略を講じていく必要があるでしょう。
会社経営によって得られた利益を、法人税の納税という形で社会に還元することは
素晴らしいことです。しかし、納税によるキャッシュフローの悪化で、
その後の健全な会社経営に支障が出るようでは元も子もありません。
経営者に求められるのは納税の義務を果たしつつも、
会社や社長、社員に適正な利益を残せるようなしくみづくりではないでしょうか。
弊社の無料個別相談では、
個々の企業の状況に応じた法人・個人の税務対策についてアドバイスを行っております。
自社にあった対策を考えるにあたりお役立ていただける機会があれば幸いです。
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お気軽にお問い合わせできるよう複数の窓口を用意しております。