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2015年12月15日 ※税法上の取扱いについては、ブログ投稿時の税制によるものです。
健康のために始めたピラティスが、思った以上に合っているようで、
最近は肩こりやむくみが改善して、快調な毎日を送っている私です。
普段の生活では、呼吸は無意識にしていると思いますが、
ピラティスでは意識して深い呼吸をしながら、身体を動かします。
そうすることで、身体全体の血流が良くなり、
身体も頭もすっきり軽くなります。
試しに仕事の合間に、
身体全体に酸素を取り込むイメージの呼吸をしてみてはいかがでしょうか。
さて、今回はM&Aをする場合の退職金の支払いについてお話したいと思います。
M&Aで会社を売却するとき、
創業者は退職金を受け取らずに少しでも高い評価額で会社を売却する場合と、
評価額が下がっても退職金を支払ってから売却する場合とでは、
どちらが良いと思いますか?
実は、退職金を支払うタイミングによって、
税務戦略効果があることをご存知でしょうか?
具体的な例を挙げて、
実際にどのような違いがあるのかをご説明いたします。
後継者のいない会社、ヒューマン工業(仮)の創業者A氏は、
同業のネットワーク工業(仮)への売却がまとまりそうなところまできました。
ネットワーク工業から提示された株式価値は20億円。
A氏もこの額に納得し、全ての株式を売却するつもりです。
しかし、ここでA氏は自身の退職金について考えました。
もしかすると、ヒューマン工業から先に退職金を受け取り、
その上で株式評価をして売ったほうが良いのではないかと。
その後、両者の協議の結果、
A氏は退職金として5億円、株式の売却代金として16億円、
合わせて21億円を受け取ることができました。
つまり、当初の予定より1億円多くお金が入ってきたのです。
どうしてA氏は1億円多く受け取ることができたのでしょうか。
もともと20億円であった株式は5億円の退職金を支払ったことにより
15億円の価値となるはずです。本当にそうでしょうか。
ヒューマン工業の今期の利益が5億円であったとして
本来は2億円の税金の負担でした。
5億円の退職金を支払うことによって利益はゼロに。
結果、税金の負担もゼロに。
ヒューマン工業の株式の価値は退職金5億円のマイナスと
税金の負担がなくなった分のプラス2億円、
プラスマイナス通算して3億円のマイナス。
株式の価値は20億円-3億円で17億円となります。
しかし実際は、16億円で売却。
このケースでは退職金を支払ったことによる税負担減少分の
2億円を売主であるA氏とネットワーク工業でシェアした結果、こうなりました。
ネットワーク工業も本来17億円の株式を16億円で取得することができたのです。
このように、M&Aにおいては、売り手であるオーナー家の手取り額を
最大化するという視点に加えて、
買い手側における税務戦略という視点も重要になります。
それぞれの企業によってベストな方法は異なりますので、
更に詳しくお知りになりたい方は、
グループ会社の株式会社東京会計パートナーズまで、
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