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2017年03月29日 ※税法上の取扱いについては、ブログ投稿時の税制によるものです。
こんにちは。
経営者保険プランナーの竹節です。
先日5年以内に退職を考えている社長から、
『保険を活用して退職金を積み立てているが、
退職時に解約をしてしまうと保障がなくなってしまう。
このまま保障を残しておく方法はないか?』
とのお問い合わせをいただきました。
そこで今回は保険を解約せずに、
保障を残したまま退職金の一部として
支給する方法についてご紹介します。
生命保険を活用して
退職金の積み立てをしている方は多くいらっしゃいます。
退職時期に合わせて解約返戻率のピークを設定し、
退職時にその保険を解約して現金で支給する方法が一般的です。
解約をしてしまうと保障はなくなってしまいますが、
解約をせずに生命保険としての効力を保ったまま
退職金として個人に支給することが可能です。
生命保険を解約せずに、退職金の一部として
生命保険そのものを支給する方法を現物支給と言います。
(生命保険以外にも、不動産やゴルフ会員権等も現物支給が可能です。)
そのときの評価は下記の通りに定められています。
所得税基本通達36-37(保険契約等に関する権利の評価)
使用者が役員又は使用人に対して支給する生命保険契約
若しくは損害保険契約又はこれらに類する共済契約に関する権利については、
その支給時において当該契約を解除したとした場合に
支払われることとなる解約返戻金の額
(解約返戻金のほかに支払われることとなる前納保険料の金額、
剰余金の分配額等がある場合には、これらの金額との合計額)により評価する。
例えば、退職金を1億円受け取るとします。
7,000万円は現金、残りの3,000万円(解約返戻金相当額)を
生命保険として現物支給することで、
保障を残したまま保険契約を個人へ移すことができます。
退職金の一部として受け取った後は個人契約となりますが、
個人が保険料を払い続けるのは負担が大きくなってしまいます。
その際、『払済み』という機能を使うことにより、
支給後は保険料の負担なく一生涯の保障を残しておくことが可能となります。
(保険会社、保険商品により異なります。)
現金化せずに、生命保険として残しておくことで
万一の際の死亡保険金はみなし相続財産として非課税枠の対象となります。
みなし相続財産も相続税の課税対象となりますが、
この非課税枠があれば相続財産にかかる相続税を少なくする効果もございます。
すでに退職金の準備をされていらっしゃる方がほとんどかと思いますが、
今一度どの方法で受け取るのがベストなのか
ご確認してみてはいかがでしょうか。
活用方法などご関心ございましたらお気軽にお問い合わせください。
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