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2018年02月20日 ※税法上の取扱いについては、ブログ投稿時の税制によるものです。
マーケティング部の松本です。
確定申告の時期になると税金の事が気になりますね。
いつも閑散としている税務署が様々な人で混み始めました。
平成29年度の所得税・贈与税等の申告納税は3月15日(木)までです。
最近では、税務署に出向くこともなく、ネットで申告手続きを完結する事も
できるようになり、とても便利になりました。
今回は特に所得税の医療費控除を受ける際の手続きの変更点について
ポイントをまとめてみました。
平成29年度の確定申告から、
医療費の領収書を添付しなくても申告できるようになりました。
また、従来の医療費控除に加えて、新設されたセルフメディケーション税制の
確定申告も受付け始めました。
領収書の提出が不要となりましたが、代わりに「医療費控除の明細書」に、
医療を受けた人の氏名、医療機関名、支払った医療費などを
記入して提出しなければなりません。
「医療費控除の明細書」のフォーマットは国税庁のHPよりダウンロードできます。
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/index.htm
確定申告書等作成コーナーのお知らせの「医療費控除が変わります」をクリックし、
「医療費集計フォームのダウンロードはこちら」を活用すると
ご自宅のパソコンで簡単に明細書の作成ができます。
ただし、「医療費控除の明細書」の提出により領収書の提出は不要ですが、
5年間手元に保存しなければなりません。
確定申告書の控えとともに領収書を保存して下さい。
また、健康保険組合などから送られてくる、
保険証で診療を受けた医療費が記載された書類で、「医療費のお知らせ」等に記載のある
医療費については、この「医療費通知」を提出すれば、
「医療費控除の明細書」の作成の手間も省くことができます。
なおかつ、その領収書の保存自体も不要となります。
提出する「医療費通知」には次の6項目の記載が必要です。
①被保険者等(本人)の氏名
②医療を受けた年月
③医療を受けた人の氏名
④医療機関名
⑤支払った医療費
⑥保険者(健康保険組合など)の名称
ただし「医療費通知」には必ずしも6項目全てが記載されているとは限りません。
また記載のない医療については、明細書の提出が必要です。
確認の上、専門家にご相談下さい。
健康の保持増進及び疾病の予防として「一定の取組を行っている方」が、
ご自身と生計を一にする配偶者やその他の親族のために12,000円以上の対象医薬品を
購入した場合に、一定の金額を所得から控除できる制度です。
購入額は10万円が限度とされ、購入額から12,000円を差し引いた金額が控除額となり、
最大控除額は88,000円となります。
一定の取組とは、次の6つをいいます。
①保険者(健康保険組合等)が実施する健康診査、人間ドック、各種健診等
②市町村が健康増進事業として行う健康診査
③予防接種(定期接種、インフルエンザワクチンの予防接種)
④勤務先で実施する定期健康診断
⑤特定健康診査(いわゆるメタボ検診)、特定保健指導
⑥市町村が健康増進事業として実施するがん検診
ただし、「一定の取組」に要した費用(例えば、健康診査の受診費用など)は
控除の対象となりません。
また、申告される方と生計を一にする配偶者やその他の親族の方が
「一定の取組」を行っている必要はありません。
対象となる医薬品は、スイッチOTC医薬品と呼ばれ、
一般にドラッグストアで購入できるものです。
花粉症の薬や、胃腸薬など幅広い薬が対象となり、
パッケージには下記のマークが掲載されています。
具体的な品目は厚生労働省HPでご確認下さい。
「セルフメディケーション税制の明細書」を上記国税庁HPより
ダウンロードして作成し、領収書は確定申告書の控えとともに5年間保存して下さい。
申告に必要な添付書類は、一定の取組を行ったことを明らかにする書類として、
予防接種の領収書や予防接種済証、あるいは各種健康診査の領収書又は結果通知表
(氏名、取組をおこなった年、取組を実施した医療機関名が記載されたもの)です。
医療費控除とセルフメディケーション税制は、どちらかを選択しなければなりません。
医療費控除は最低10万円以上の医療費の支払いが必要ですし、
セルフメディケーション税制は、最低12,000円以上の
スイッチOTC医薬品の購入が必要です。
それぞれ控除額を計算して有利な方を選択してください。
本人が医療費控除を選択し、家族がセルフメディケーション税制を選択する事も
できますし、その逆も可能です。
ポイントは所得の多い人が、控除額が多い方を選択することです。
詳しくは専門家にご相談ください。
確定申告の書類の作成は面倒ですが、最近の国税庁のHPではわかり易く解説され、
手続きも簡略化されています。ご自身の所得税がどの様に算出されるのかがわかります。
一度試してみてはいかがでしょうか。
お気軽にお問い合わせできるよう複数の窓口を用意しております。