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2019年02月07日 ※税法上の取扱いについては、ブログ投稿時の税制によるものです。
こんにちは。経営者保険プランナーの塩崎です。
全損保険が各社から発売される一方、
金融庁の指摘を受け、この3月からは
一部商品の料率改定や販売中止が発表されました。
この流れは今後も波及していくと見られており、
決算対策を検討している法人からのお問い合わせが増えています。
保険料の全額が経費になる節税効果の高さから
人気のある全損保険ですが、
解約時には解約返戻金の全てに法人税が課税されるため、
入念な出口戦略=(解約返戻金受取時の処理)が不可欠です。
そこで、全損保険を検討するにあたり押さえておきたい出口戦略を
失敗事例も交えながらご紹介します。
建設業を営むA社長。
顧問税理士の提案で退職金の積立を目的とした
全損保険に加入していました。
税理士からは「返戻率のピークは一般的な経営者の退職時期である65歳に合わせており、
返戻率は90%と高い保険です」と説明を受けていたそうです。
しかし、65歳のタイミングでは退職することが難しくなり、
ピーク以降は返戻率が大きく下がる内容だったために
保険は解約せざるを得ませんでした。
その際に、解約返戻金として5,000万円を受け取りましたが、
相殺する経費がないタイミングだったために
全額に法人税等 約34%が課税されてしまいました。
さらに、そもそも払込保険料に対して10%目減りをしているため、
保険を活用しなかった方が法人に現金を残せていたな、と感じられたそうです。
A社長の失敗事例を踏まえ、出口戦略のポイントをまとめます。
① 中長期的な経営ビジョンや経営課題を明確にしておく
A社長のように退職時期がずれるケースは少なくありません。
本来期待していた保険活用の効果を得るためには
出来る限り予定していた時期に退職をすることが理想です。
そのためには、中長期的な経営ビジョンや経営課題を明確にし、
確実に退職出来る準備を進めていくことが必要です。
② 退職予定前後の期間にも返戻率が高い保険を選択する
A社長の場合、退職時期がずれたにもかかわらず、
加入していた保険がピーク時期を迎えてしまった為
解約せざるを得なくなりました。
経営者を取り巻く環境は常に変化するため、
最善の出口戦略を立てていたとしても
当初の計画通りに退職できないことが想定されます。
退職予定時期だけでなく、その前後も返戻率が高い保険商品を選択することで、
退職時期のずれにも備えることが重要です。
③ 雑収入対策のノウハウを持つ人から加入する
A社長の事例では、実は保険の機能を活用すれば
退職時期のずれに対応できたことが後からわかりました。
しかし、A社長が加入した顧問税理士や保険営業担当者は
保険機能を活用する知識や経験を持っていなかったようです。
自社の経営変化に応じた加入後のメンテナンスや、
雑収入対策のノウハウを持つ人から加入することも出口戦略の一つです。
全損保険をご検討いただいている方に確認いただきたい
出口戦略のポイントをご紹介しました。
出口戦略は百社百通りです。
21社の生命保険を取り扱うヒューマンネットワーク株式会社は、
オーナー企業に特化し、事業承継を見据えた
保険活用のご提案を行っています。
全損保険の出口戦略について話が聞いてみたいという方は、
お電話にてお気軽お問い合わせください。
お気軽にお問い合わせできるよう複数の窓口を用意しております。