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2021年05月18日 ※税法上の取扱いについては、ブログ投稿時の税制によるものです。
こんにちは。クリエイティブチームの齋藤です。
税務調査は、相続税の申告をした8人に1人に調査が入るといわれています。
そして、実際に税務調査を受けると、申告漏れがあった人のうち約8割が追徴課税を受け、
重加算税を課された割合は約2割もあることがわかりました。
したがって、税務調査に対する対策を講じることが重要です。
今回のブログでは、税務調査に選ばれる人の7つの特徴と、
追徴課税となってしまった事例をご紹介します。
下記のような方は要注意です。
□ 収入が多い富裕層やオーナー社長
□ 家族名義の預金が多い
□ 取引銀行や取引証券会社が多数ある
□ 生前に多額の預金の引き出しがある
□ 多額の生命保険金の支払いがある
□ 生前に金地金の売買を多数(多額に)行なっていた
□ 海外との取引が多い
納税額が多いオーナー社長や、資産家は格好のターゲットです。
オーナー社長は、(会社と個人間の貸借を含め)
税務署から長年追跡され個人の財産がほぼ掌握されています。
税理士に相談して対策している方もいらっしゃるかと思いますが、
税務調査に入られたほとんどのケースは、税理士が申告しています。
では、なぜ税理士が申告しているにもかかわらず申告漏れが多発しているのでしょうか。
実は、ここに『税務調査で申告漏れが多発する構造的な問題』があるのです。
相続人が申告するのは相続した財産で、自分の財産は申告しません。
しかし、この自分のものだと思っている財産には、
成立していない贈与契約、問題ないはずの保険契約や名義預金がたくさんあるのです。
相続した財産ですが、自分のものだと思っているので税理士にも相談しないため、
当然税理士にもわかりません。
しかし、対象者をマークし、長年財産の推移をウォッチしてきた税務署にはわかるのです。
そのため、毎年8割以上が申告漏れを指摘されています。これが申告漏れを生み出す構造です。
それでは、実際に追徴課税を受けた事例をみていきましょう。
S社長は、毎年子へ贈与税の基礎控除(110万円)を少しだけ超える120万円を贈与して、
贈与税の申告を行っていました。
なぜかというと、ある税理士から「基礎控除を少し超える金額の贈与を行い、
贈与税の申告書を提出して、贈与税を納付するのがコツです」といわれていたからです。
さらに「証拠を残すために銀行口座でやりとりを行えば万全です」
というアドバイス通りにしました。
その後、S社長は脳梗塞で倒れ、亡くなられてしまいました。
相続税の調査があったのは、亡くなられて3年後の夏でした。
調査は、何気ない世間話から始まります。
そして、担当官より銀行口座について
「この通帳と銀行印はどなたが管理されていましたか?」という質問があり、
息子は「父です。」と答えてしまいました。
実は、贈与後も子名義の通帳は、子に渡したら無駄遣いをするからという理由で、
贈与者である父が管理し、口座の入出金は、ほとんどありませんでした。
よって贈与契約書と贈与税申告書の写しはあったものの、
財産の管理運用を受贈者(息子)が行っていなかったことから、
贈与は成立していないということになってしまいました。
また、専業主婦の奥様の預金口座についても、言及がありました。
担当官から「こちらの口座は生活費に使われているようですが、残高が多いですね。
どういう経緯で、この残高になっているのですか?」という質問があり、
奥様は「主人からは、毎月60 万円を生活費としてもらっていました。
その金額を節約して、半分以上は将来のための貯蓄にまわしていました。」と答えました。
世間話の際に、相続や贈与で財産を取得していないことを確認しているので、
奥様の口座の残高は、ご主人の財産ということになります。
調査の結果奥様の名義預金についても、息子の名義預金についても、
相続財産に加算され、相続税が追徴されました。
奥様に関しては、相続税額の税額軽減があるため、わずかな追徴で済みましたが、
息子の方は、そのまま課税されたため大きな負担になりました。
今回の事例以外にも、追徴課税を受ける場合は様々です。
相続の税務調査から家族を守るためにはどのような対策をすればいいのでしょうか。
詳細は、小冊子「知らないと損する 相続の税務調査から家族を守る方法」
にてご紹介しております。
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