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2021年05月20日 ※税法上の取扱いについては、ブログ投稿時の税制によるものです。
こんにちは。
経営者保険プランナーの小林です。
皆様は保険の解約の際に"市場価格調整"という言葉を耳にしたことはありますでしょうか。
なんだか難しそうな言葉ですが、外貨建ての保険で聞かれる言葉ですので、
詳しく解説していきたいと思います。
外貨建保険のなかには「市場価格調整」というしくみを持った商品があります。
市場価格調整とは、解約返戻金の計算の際に、
運用対象となっている債券の価値を返戻金に反映される仕組みのことです。
一般的に債券の価値は市場金利が高くなると下がり、
市場金利が低くなると上がる性質があります。
そのため、市場金利の変動によっては、
解約返戻金が払込保険料の総額を下回ることがあり、
損失が生じるおそれがありますので注意が必要です。
外貨建て保険ではお預かりした保険料を元に米ドル建てならアメリカ国債。
豪ドル建てならオーストラリア国債などその国の債券をもとに運用します。
その保険を解約する際の解約返戻金は、運用している債権を売却することで賄います。
例えば、金利3%の債券を保有していたとします。
解約請求を申し出ると、保険会社は解約返戻金の支払いのために、
この債券を市場で売ろうとします。
ところが市場金利が上昇して、金利4%の債券が発行されていた場合、
金利3%の債券の価値は下がり、金利3%の債券を買おうとする投資家はいません。
解約返戻金を用意しなければならないのに債券購入者がいないと、
契約者に解約返戻金の支払いができません。
保険会社は、この債券を買ってもらうために債券価格を値下げせざるをえません。
つまり金利が3%から4%に上がると、
金利3%の債券価格が下がり、解約返戻金が減少します。
このように、解約時の市場金利が契約時よりも上がったときは減少し、
逆に下がったときは増加することになります。
市場価格調整はあくまで解約する際に適用されるものですので、
契約を継続する場合にはかかりません。
また、保険金に影響することもありません。
このように保険商品ならではの仕組みを十分に理解した上で活用いただくことが大切です。
お気軽にお問い合わせできるよう複数の窓口を用意しております。