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2021年10月14日 ※税法上の取扱いについては、ブログ投稿時の税制によるものです。
こんにちは。宅地建物取引士の小佐々です。
経営者の方はもちろん、そうでない方も一度は、
『減価償却』という言葉を耳にしたことがあると思います。
取得した固定資産の経年劣化を考慮したうえで、
年々少額ずつを費用計上する仕組みのことです。
今回はその不動産の減価償却についてまとめました。
減価償却とは、固定資産を購入した際に全額を費用計上せず、
耐用年数に応じて定められた額を毎年費用に計上するというルールのことです。
毎年一定額の損金が計上されるため、
うまく活用することで決算対策を講じることができます。
不動産も減価償却の対象ですのでこのルールを活用できますが、
土地については時間をかけても価値が下がらないので減価償却の対象とはならず、
資産のままとなりますので注意が必要です。
減価償却の計算方法は、平成19年4月1日以降取得した不動産については、
「定額法」で統一されました。
それ以前に取得した不動産は取得時期により計算方法が異なります。
詳しくは国税庁のホームページをご参照ください。
不動産の減価償却を活用して法人で決算対策を講じるポイントは、
耐用年数が短く1年あたりの償却費用が大きい物件を選択することです。
中でも耐用年数が4~5年の中古物件などは、
他の物件と比較すると1年あたりの償却費用を大きくすることが可能となり、
節税効果もアップします。
また、収益不動産を取得すれば安定的に家賃収入を得ることができますので、
資金を安定させるという効果も見込むことができます。
注意点としては、物件を購入する際になるべく土地の値段を抑えることです。
先にお伝えした通り、土地は減価償却の対象とはなりませんので、
土地にかかる値段が高ければそれだけ余分なコストがかかってしまいます。
上記のポイントをまとめると、最も効果的な投資先は
・耐用年数が短い(単年の償却費用を大きくする場合)
・安定的な収益を得ることができる
・購入価格に対して土地の価格の割合が小さい
この3点を兼ねた物件となります。
では、これらのポイントを踏まえたうえで、
決算対策の効果が高い投資先はどこなのか?
と申しますと、それが海外中古不動産となります。
海外不動産の国内と異なる点は、土地が安いことと流動性が高いことです。
土地が安いと相対的に建物価格が大きくなり、
減価償却に充てられる費用も上がるため一度に大きな損金を作ることができます。
また不動産の流動性が高いと現金化することが容易なため、
物件が塩漬け状態になるリスクを下げることができます。
このような特性を利用することで、
リスクを抑えながら多くの損金を計上することができます。
令和2年度の税制改正以降、個人での不動産所得に規制がかかりましたが、
法人が保有する海外不動産については規制の対象外となっています。
例えば2億円の物件の場合、一般的に土地の割合が20%程度ですので、
建物の価格は1億6,000万円となります。
これを4年で償却するとなると年間4,000万円の償却費を計上することができます。
いかがでしたでしょうか?
複雑な面もありますが、決算対策の一つとして考えられる手段ではないでしょうか。
また、ヒューマンネットワークグループでは、
法人各社がどのような決算対策を行っているのかなどの様々な情報を提供しております。
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