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2015年04月27日 ※税法上の取扱いについては、ブログ投稿時の税制によるものです。
こんにちは!経営者保険プランナーの橘田です。
東京の桜はもう散ってしまいましたが、
先日出張で山形に行った時にちょうど桜が満開で、なんだか得した気分になりました。
そろそろ新緑がきれいな季節。
バーベキューや登山など
自然を満喫できるアウトドアの計画を立てたいなと考えています。
さて、業績が長く、継続して利益が出ている企業では自社株の評価が高騰し、
後継者への株の移転が難しくなる傾向にあります。
このような場合に株価を引き下げる方法としては
「利益圧縮」「資産整理」「組織再編」の3つが有効と言われています。
今日は、「組織再編」の中のひとつ
子会社化を活用した対策をご紹介いたします。
☑「組織再編」とは
事業承継をスムーズに行うための方法として「組織再編」があります。
組織再編の種類としては、
・類似業種比準価額方式が使える大会社区分への改編
・持ち株会社の設立
・一部の事業の子会社化というような方法
などがあります。
中でも、高収益事業の子会社化は株価の引き下げに有効です。
同族会社の株式の原則的評価方式としては
①類似業種比準価額方式、②純資産価額方式、③両方式の併用 があります。
評価会社の規模によって評価方式は異なりますが、
類似業種比準価額方式を主とする企業の場合、高収益事業を切り離し、
子会社化することで本体会社の利益を一気に圧縮し、
株価を引き下げることができる場合があります。
☑子会社化で、株価引き下げ以外のメリットも!?
子会社化によって株価の引き下げに成功したA社の事例をご紹介します。
創業40年になるA社は、社長から後継者である息子への事業承継を考えるにあたって、
高騰した自社株の引き継ぎに悩んでいました。
そこで、一部の高収益事業を分離し、子会社とする組織再編を実行しました。
これによりA社は、株の評価を6億から、約1.2億(約1/5)に引き下げることに
成功したそうです。
また、子会社化にはもうひとつのメリットがありました。
息子を子会社の社長にしたことで、本人に自信をもたせることができたとともに、
息子が大きな成果を上げたことで、非同族役員や社員の間では
社長の息子をA社の次期後継者として迎えることの納得感が広まったのです。
このように、組織再編による子会社化には、
株価の引き下げだけではないメリットが存在するといえます。
☑おわりに
子会社化の注意点は、事業の分離後に親会社の規模を
「大会社」のまま保つということです。
純資産価額方式だと子会社株式の評価により分離後の価値増加を計算されてしまいますが、
類似業種比準価額方式の場合は子会社株式の評価替えが不要というメリットがあります。
「利益圧縮」「資産整理」「組織再編」の3つをバランスよく組み合わせることで、
株価を効果的に引き下げることができます。
これらの3つをトータルで相談できる専門家に相談をし、
最適な方法を検討されることをおすすめします。
お気軽にお問い合わせできるよう複数の窓口を用意しております。