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『後継者人材バンク』とは?

※税法上の取扱いについては、ブログ投稿時の税制によるものです。

150203

こんにちは!経営者保険プランナー、相続診断士の山根です。

今日は節分ですね。皆さんは毎年豆まきをしていますか?

毎年節分の日には、家の近所にある幼稚園から元気な掛け声が聞こえてきます。


節分の掛け声といえば「オニは外、福は内」ですが、

世の中には「福は内、鬼も内!」と言って豆をまく地域や、

寺社があることをご存じですか?


鬼を招き入れることが災厄よけになるという理由から、

このような掛け声もあるようです。

同じ行事でも、土地によって違った風習があるというのは、なかなか興味深いものですね。


さて、本日は後継者不在の解決策として期待されている

『後継者人材バンク』についてお話しいたします。



<目次>
・『後継者人材バンク』とは?
・『後継者バンク』が抱える課題とは・・・
・おわりに



✔『後継者人材バンク』とは?



オーナー経営者とお会いする中でよく伺うのは、「円滑な事業承継を実現したい」という話です。

子供のように大切に育ててきた会社を、よりよい形で次世代に残したいというのは、

多くのオーナー社長に共通した想いでしょう。


しかし、現実的には「息子や娘がいるが、会社を継ぐ予定がない。」

「そもそも親族内に後継者がいない」というように、

後継者不在が問題となっている企業は多いようです。


このような企業を救うために設けられた国の制度が、後継者人材バンクです。

後継者不在に悩む企業に対して、

バンクに登録した起業希望者を紹介することで、

双方の課題解決を目指しています。


全国で初めて設立されたのは、

事業承継に関する相談窓口として静岡商工会議所に設置された

「静岡県事業引継ぎ支援センター」であり、

現在では岡山、長野の支援センターにも開設されています。


政府は今後この制度を、各都道府県に展開していく方針です。



✔『後継者バンク』が抱える課題とは・・・



『後継者バンク』のパイオニアである、

静岡県の事業引継ぎ支援センターは2014年4月に設立されました。


残念ながら現在までで事業承継が実現した例はありませんが、

2015年1月現在までで、人材を引き合わせたのは11件。

そのうち5件が事業の引き継ぎに向けた話し合いをし、

うち1件が成約に結び付きそうということです。


債務の処理や将来的な収益の分け方など、

実務的な要件をまとめることに課題があると言われる後継者人材バンクですが、

これからの事業承継対策の解決策として期待する声は多いようです。


団塊の世代の経営者の多くが勇退時期に差し掛かり、

今後「後継者不足」に悩む企業はますます増えることが予想されます。


様々な支援制度の確立や、税制緩和など、

オーナー企業の事業承継を円滑に進めるための対応策が関係機関に求められています。



✔おわりに



中小企業基盤整備機構から発表された

事業承継実態についての調査報告書(2011年3月)では、

中小企業経営者の高齢化が進み、

事業承継の困難さを廃業の理由とする企業数が7万社余りに達しているという、

危機的状況をまとめています。


しかし、廃業に至った企業の中にも、

後継者教育や第三者承継についてのアドバイス等を受けて早めに対策を講じていれば

異なる結果になったケースもあると思われます。


今回ご紹介したような政府の支援策の活用を検討することもひとつですが、

M&Aなどその他の手段を視野に入れた事業承継計画が必要になってくるのかもしれません。








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