メルマガの一部を公開しています。
◇◆━━━━━━━━━━━━━━━ 2019/08/21 ━━━━━━
日本全国12,460人の経営者へ配信中!
ヒューマンネットワーク・メールマガジン 349号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆◇
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 相続トラブルを防ぐヒント 10
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
長らく相続に携わり、
答えを出してきた現役の相続コンサルタント、
『トラブル事例で学ぶ
失敗しない相続対策(近代セールス社)』
の著者でもある
吉澤相続事務所の代表取締役、
吉澤諭先生に解説をお願いして、
10回シリーズで掲載しています。
10.相続対策には3つある~納税資金さえあれば
将来の争族を心配して、
遺産分割で揉めないように遺言を作成する。
なのに争いになってしまったケースをお話します。
経営者のA氏には、
妻と子供2人(長女、長男)がいました。
長男は会社の後継者です。
将来、相続で揉めないことを願い、
また、顧問税理士に促されて、
公正証書遺言を作成します。
奥さんには自宅を、
長女にはアパートと金融資産を、
長男には自社株と会社の土地等を、
それぞれ相続させる内容にしました。
数年後にA氏は亡くなります。
奥さんは「配偶者の税額軽減の特例」を活用したため
相続税はかかりませんでした。
長女は、相続した金融資産で、相続税を
納税することが出来ました。
困ったのは長男です。
自社株と社屋の土地、会社への貸付金しか
相続していないため、
納税資金(現金)が全く足りません。
困り果てて長女に、
遺産分割の再考をお願いしたのですが、
「父の遺志を無視するのか?」
と、全く取り合ってもらえず、
姉弟の仲は最悪な状態になりました。
前回も説明しましたが、相続対策には3つあります。
効果的に相続対策を講じるためには、
(1)遺産分割(争族)対策
(2)相続税納税資金の確保
(3)節税
の3つをバランス良く検討することが重要です。
多くの経営者は節税への関心が高いように感じます。
また、最近は本件のように遺産分割対策を
検討される方も増えてきました。
しかし、納税資金の確保まで考えているケースは
少ないと思います。
折角、争族にならないように対策したのに、
納税資金を巡って、結局、争族になってしまった...。
そうならないよう、3つの視点からバランス良く
対策を講じなければなりません。
相続税の申告・納税の期限は10ケ月以内です。
つまり、10ケ月以内に納税資金を準備しなければなりません。
相続対策を成功させるために、
相続税納税資金の確保にも目を向けて下さい。
納税資金を確保する方法はいろいろありますが、
挙げると長くなってしまいますので、
ここでは省略させていただきます。
詳しい方法につきましては、専門家にご相談ください。
10回シリーズも今回が最後となりました。
皆さまが「相続」を考える上で、
少しでも参考になれば幸いです。
****************************
吉澤 諭 氏 プロフィール
****************************
1級ファイナンシャル・プランニング技能士
社会保険労務士、宅地建物取引士、相続診断士
住友信託銀行、独立系コンサルティング会社、
あおぞら銀行で相続対策・事業承継
遺言・不動産等の業務に従事し、
2014年4月、株式会社吉澤相続事務所設立。
現在までに講師を務めたセミナー・研修は約1,200回、
セミナー出席者は延べ24,000人、
携った個別案件4,200件超。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
発行:ヒューマンネットワークグループ
ヒューマンネットワーク株式会社
税理士法人東京会計パートナーズ
株式会社東京会計パートナーズ
https://www.humannetwork.jp/
[本社] 〒100-0004
東京都千代田区大手町1-5-1
大手町ファーストスクエアウエストタワー20階
電話:03-6212-5858 FAX:03-6212-5252
お気軽にお問い合わせできるよう複数の窓口を用意しております。