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◇◆━━━━━━━━━━━━━━━ 2020/02/26 ━━━━━━
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ヒューマンネットワーク・メールマガジン 375号
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■ 経営に役立つ書籍より
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□■ 創業家のリスクマネジメント6 ■□
※弊社代表と福崎剛志弁護士の共著
『創業家のリスクマネジメント』(幻冬舎刊)
より抜粋して掲載します。
■ 【要注意】番頭格の社員に、後継候補の息子を託したが ■
次代への事業承継を考え始めたA社長は
他業界で働いていた20代の息子C氏を呼び寄せて相談のうえ、
会社に入社させて将来の後継者候補として
育成することにしました。
そして、番頭格のB専務に次のように言って、
営業教育を依頼しました。
「この子を、いずれは会社の後継者にしたいと考えています。
しかし、この子は技術のことはまったく知りません。
前の会社では営業をしていたので、
B専務から営業のことを教えてやってください。
B専務は快諾し、取締役営業部付として入社した
C氏への指導にあたりました。
それから、約1年が過ぎたころに突然、
C氏が「会社を辞めたい」と言いだしたのです。
「自分にはこの会社は向いていない」と。
驚いたA社長は、B専務を呼び出して事情を聞きました。
するとB専務はこう言ったのです。
「C君には、営業センスも、経営のセンスもまったくありません。
会社の利益にならないので、辞めてもらいました」と。
そして、さらに、
「代わりに、私の息子を会社の後継者したいと思うので、
認めてください」と続けたのです。
ふだん温厚なA社長も、
このときはさすがに激昂し、
「バカなことを言うな。出ていけ」と怒鳴りつけて、
B専務を社長室から追い出しました。
専務取締役とはいえ、
B氏は会社の株主ではありません。
株は現在のところA社長が100%保有しています。
取締役である息子をクビにしたり、
自分の息子を入社させたりといったことができる権利は、
まったくないはずです。
ところが、それから何度か、
A社長とB専務との話し合いの場が持たれた結果、
最終的には、A社長はB専務の要求どおりに、
B専務の息子を取締役として入社させ、
時期経営者候補として育成することになったのです。
それは、経営者であり、また株主でもあるA社長よりも、
B専務のほうが事業への影響力が大きかったためです。
もちろん制度上は、A社長はB専務を辞めさせることもできますし、
自分の子を後継者にすることもできます。
しかし、そうしてしまうことにより、
事業が回らなくなる可能性が高かったのです。
つまり、会社を法的、制度的に支配しているということと、
事業を把握しているということとは異なり、
特に人材の少ない中小企業においては、
事業を把握している人間が、
ときに最大の権力を持ってしまうこともあるのです。
A社長が、そのことに気づくのは、
あまりにも遅すぎたのです。
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