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◆━━━━━━━━━━━━━━━ 2020/12/23 ━━━━━━
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ヒューマンネットワーク・メールマガジン 412号
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■ 経営に役立つ書籍より
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□■ 財を「残す」技術16 ■□
※弊社代表 齋藤伸市の著書
『財を「残す」技術』(幻冬舎刊)
より抜粋して掲載します。
■ 意外と知らない贈与の効果的な活用法 ■
贈与税には年間110万円の基礎控除があります。
では、贈与金額は、「基礎控除の範囲内」が
ベストなのでしょうか。
こんな事例がありました。
妻と長男がいるY社長は、
10年前から長男に
毎年現金120万円を贈与しています。
贈与の税率は200万円以下10%(現税制)なので、
贈与税の負担は年間約1万円と、
少ない金額で済んでいます。
50歳から贈与を始めたにもかかわらず、
10年間で移せた財産は、
合計1200万円(税負担10万円)です。
Y社長は10年後に予定している事業承継までの間に、
合計5000万円ほどの現金を
贈与しておきたいと考えていますが、
このままのスピードだと、
予定の金額に届きそうにありません。
そこで、Y社長は、
贈与の金額を見直すことにしました。
1年間に贈与する金額を増やすことで、
より短期間で多くの財産を
長男に移せるようにしたのです。
具体的には、これまで
120万円ずつだった贈与額を、
年間500万円に引き上げました。
500万円の贈与を行うと、
基礎控除分を除いた金額の税率は15%なので
控除額を除いた贈与税は48万5000円。
10年間では5000万円の財産を移せます。
贈与税の負担は10年間の合計で485万円となります。
Y社長は贈与の金額を見直したことで、
基礎控除の範囲に近い贈与よりも、
格段に早いスピードで
資産を移転することが可能になりました。
2015年の贈与税の改正で
父母や祖父母などの直系尊属から、
20歳以上の子や孫に対する贈与には
特例税率が適用されるようになりました。
基礎控除の額にこだわらずに
贈与金額を検討することで
より有利な資産移転ができるようになります。
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