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◆━━━━━━━━━━━━━━━ 2021/06/30 ━━━━━━
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ヒューマンネットワーク・メールマガジン 436号
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■ 経営に役立つ書籍より
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□■ 創業家のリスクマネジメント41 ■□
※弊社代表と福崎弁護士の共著
『創業家のリスクマネジメント』
(幻冬舎刊)より抜粋して掲載します。
■ 100年続く老舗企業と新興企業との違い ■
ひとくちにオーナー企業といっても、
4代、5代と承継されて
100年以上も永年続いてきた老舗企業と、
現社長あるいは、先代社長が起業して
育て上げた新興企業とでは
異なる部分が多々あります。
私が大きな違いだと感じるのは、
多くの老舗企業の社長が、
先代から「オーナー企業を残す」ことに関する
教えをおおいに受けたうえで、
自らの使命は次の代に会社と創業家を
しっかり残すことだと
肝に銘じている点です。
私がお付き合いのあるある老舗企業の社長は、
「自分は駅伝のランナーみたいなものだ」
とおっしゃっていました。
先代から「オーナー企業」
というバトンを受け取り、
滞りなく自分の「区間」を走り切って
次代にバトンを渡すことが使命である、
という意味でしょう。
それは、いわゆるベンチャースピリット
にあふれて事業を創業した社長とは、
ある意味で対極にあるものかもしれません。
もちろん老舗企業でも、
ビジネスチャンスがあればそれにトライして
事業拡大を図ることはあるでしょうが、
それを第一の目的にはしていません。
最大の目的はあくまで「継続」です。
したがって、継続するための準備を
家長としても社長としても十分に教育され、
その通りに実行しています。
代々受け継がれてきた教えを守り、
承継を最初から見据えて
行動してきたからこそ、
続いてきたのだともいえます。
そこに、老舗企業の最大の強みがあります。
一方、自分で事業を起こし
成功させた創業社長は、
一般的にベンチャースピリットにあふれ、
経営者としての事業創造力や運営能力、
あるいは人心を掌握するカリスマ性は
非常に高いものを持っています。
しかし、事業家として
高い経営能力を持つことと、
創業家の家長として
次代に円満な承継を行うこととは、
直接関係ありません。
むしろ、創業社長が
高い経営能力を持っていたが故に、
それだけの能力を持たない後継者への
事業承継がうまくいかない
こともよく見られます。
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