『退職金額を他の役員に知られたくない』ヒューマンネットワーク・メールマガジン(通号455号)

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ようやく新規感染数が減少して、
ちょっと一安心な状況ですが、
パンデミックのような困難に直面すると、
悲観的に物事を捉えがちです。

どうにもならないことでも、
嘆き悔やんでしまって、
不幸に感じてしまう場合があります。
これは人間の習性なのでしょうか...。

ところで古代ギリシアの有名な哲学者、
エピクトテスは言っています。
「幸福への道はただ一つしかない。」
さて、そのあとに続く言葉とは？


▽続きは最後に▽


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■　経営に役立つ書籍より　■


◇　オーナー社長の退職金６　◇

※弊社代表と小林進税理士ほか共著
『オーナー社長の退職金』
（大蔵財務協会刊）より抜粋して掲載します。


◆　退職金額を他の役員に知られたくない　◆

自分の退職金額を後継者や
他の役員に知られたくないのですが、
何か方法はあるのでしょうか？

と考えた場合、正規の手続きで、
退職金の支給を決議して、支給すると、
後継者や他の役員には
知られることになります。

そして、知らない人がいることは
税務上の退職金否認リスクに直結するので
注意が必要です。


１.退職金の決定プロセス

退職金の支給及び支給額を決定するには、
株主総会で支給することを決めて、
金額も一緒に決議することもできます。
その場合には、株主全員が退職金の
支給金額を知ることになります。

一方、株主総会では、
支給することだけを決定し、
具体的な金額については、
取締役会に委任するということも可能です。

その場合には、取締役会で
金額を決議することになりますので、
取締役は金額を知っていなくてはなりません。

株主が一人だけの場合の株主総会でも、
株主総会には、取締役は出席しますので、
いずれにしても、取締役は
退職金の金額を知ることになります。


２.後継者や他の取締役が知らないという事実

後継社長や他の取締役が、
退職した社長の退職金の金額を
知らないということは、
それ自体、かなり大きなリスクになります。

他の取締役が知らない間に、
退職金の支給が決定されているとすると、
税務調査で、退職金という損金を
計上するために
仮装行為をしているという
認定を受ける可能性があります。

その場合には、退職金ではなく、
役員賞与（損金不算入）であるとされる
可能性が高くなります。

いままで、部下には、
利益を出すように言い続けてきて、
自分が多額の退職金の
支給を受けるというのは、
ちょっと、気まずいので、
後継者や他の取締役には言いにくい
という場合も考えられます。

後継者が、自分と同じような金額の
退職金を期待するのではないか
という懸念も出てくるでしょう。

しかし、後継者や他の取締役が、
退職金の支給及び金額を知らないことは、
税務調査で大きなリスクになります。

そのような場合には、
取締役から執行役員に変更するなどして
対応するという選択肢もあります。


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