2020年03月24日 ※税法上の取扱いについては、左の日付時の税制によるものです。
暦年贈与は、贈与税を抑えながら資産移転をするとても効果的な方法ですが、
時間がかかるのが難点です。
そこで貸付金と暦年贈与を使って一気に資産移転をする方法を紹介します。
たとえば、子どもが親から贈与を受けた資金で
投資用の不動産を購入するとします。
物件価格が2000万円であれば、
親から子どもに購入資金の2000万円を貸し付けます。
子どもは家賃収入から毎年、
親に返済をしていきますが、
ある程度返済した時点で、債務免除に切り替えます。
暦年贈与の基礎控除である110万円分を使い、
毎年、貸付金の債務を免除していくのです。
仮に200万円を返済した時点で債務免除に切り替えると、
貸付金の残高は1800万円です。
1800万円÷110万円となり約17年間で債務免除が完了することになります。
最初から債務免除にすればよいと考えるかもしれませんが、
子どもがまったく返済をしないまま債務免除にしてしまうと、
税務署に否認される可能性があります。
一定期間は返済してから債務免除に切り替えた方が否認されるリスクは減ります。
すでに親が投資用不動産を所有している場合には、
暦年贈与でその不動産を贈与することもできます。
毎年110万円ずつ贈与すれば贈与税はかかりませんが、
不動産の名義を110万円分ずつ、子どもに移転しなければなりません。
手間も費用もかかりますから、
少しまとまった金額で贈与をしていくといいでしょう。
贈与金額は相続税評価額で計算しますから、
現金を贈与するよりも評価額は大幅に下がります。
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