仲の良い兄弟でも争う「自社株相続」の現実

※税法上の取扱いについては、ブログ投稿時の税制によるものです。

会社の業績は安定している。
兄弟仲も、特に問題はない。

それでも、
事業承継や相続をきっかけに、
会社の存続が揺らぐケースがあります。

「うちは兄弟仲が良いから大丈夫ですよ」
実際に、経営者の方からよく耳にする言葉です。

熊本県で40年以上続いた建設業A社も、
かつては同じように考えていました。

<目次>
・仲の良い兄弟が、社長亡きあとに一変
・弟の言い分、兄の言い分
・「仲が良いから大丈夫」は、最も危険な誤解
・会社と家族を守るために、何を「見える化」するか
・おわりに


仲の良い兄弟が、社長亡きあとに一変

A社の創業者(社長)は、地元でも評判の人望厚い人物。
二人の息子も幼いころから仲が良く、
兄は会社を継ぎ、弟は独立して別の道へ進んでいました。

社長は「兄弟で揉めることなんてない」と信じ切っており、
・自社株の整理
・死亡退職金の扱い
・会社契約の保険の使い道
・経営権の明確化
といった承継準備をほとんどしていませんでした。

そんな矢先、社長が急逝。
ここから、家族そして会社を巻き込む“骨肉の争い”が始まります。
争いの火種は「自社株」でした。
経営に携わっていない弟の不満が爆発したのです。

社長名義の自社株の大半がそのまま相続財産となり、
形式上は「兄弟が等しく相続する」状態に…。
しかし実際には、兄が「会社を守るため」という理由で、
自分だけが株を承継する方向で一方的に話を進めてしまいました。

弟の言い分、兄の言い分

経営に関わっていなかった弟から
「株主としての取り分があるはずだ」
「兄がすべてを仕切るのはおかしい」
という声が上がります。

兄としては、
「弟は経営に参加していないのに…」
という思いがあり、話し合いはすれ違うばかり。
さらに、会社契約の保険金や死亡退職金についても取り決めがないため、
家族(弟) VS 会社(兄)
という構図の対立にまで発展。

結果として、
・取引先への連絡遅れ
・社員の動揺
・現場の停滞
と、事業継続そのものに深刻な影響が出始めました。

本来なら悲しみを分かち合うはずの兄弟が、
「遺産」「会社の利益」「保険金」
を巡って感情的にぶつかり、関係は決裂します。

そして、ついには母親まで巻き込む形で、家庭内が完全に分裂へ。
創業者が築いた会社と家族の絆は、「承継に関する準備不足」によって、
あっという間に壊れてしまったのです。

「仲が良いから大丈夫」は、最も危険な誤解

今回のA社の例は、決して特殊なケースではありません。
実は、仲が良いからこそ”後回しにされ、問題が爆発する
というケースは全国で頻発しています。

経営者が生前に整えておくべきは、
・自社株・事業用資産の承継方法
・死亡退職金の扱い
・法人契約の保険金の使い道
・後継者の権限と役割
・家族への資産の分配方法

これらが「曖昧なまま」残ってしまうと、
残された家族は迷い、ぶつかる可能性が高くなります。

会社と家族を守るために、何を「見える化」するか

承継トラブルを防ぐポイントは、
経営者の意思を明文化して残すこと。

・自社株の行き先
・保険金・退職金の使途
・事業承継の手順
・後継者の権限
などを明確にしておくことで、
会社側も家族側も迷わず、余計な疑心暗鬼が生まれません。
「家族だから話せば分かる」
そう思っているうちに、時間はあっという間に過ぎてしまいます。

おわりに

争族が起きてしまっては、皆が不幸になります。
そして、たとえ肉親でも関係は修復困難に…。

だからこそ経営者の皆さまには、
“家族への最後の思いやり”として、
“会社への最後の責任”として、
どうか早めの準備を進めていただきたいと感じます。

こうした承継リスクを回避するには、
経営者が「何を、誰に、どのように」引き継ぐのかを、
明文化しておくことが欠かせません。

そのための仕組みとして活用できるのが、
弊社の「法人版遺言書R」です。
・社長自身の意思決定が明確になる
・自社株・退職金・保険の整理が一度に進む
・家族と会社の双方が迷わなくなる
・争いの火種を早期に“見える化”できる
・承継プロセスが一本の流れとして整理される

経営者が“望む通りの承継”を実現するための、
実務的で再現性のある仕組みです。

「仲が良い兄弟だから大丈夫」
そう思っていたA社が辿ったケースを、未然に防ぐための施策です。

詳しく解説したページがあります。
参考までに、万一の備え
をご一読くだされば幸いです。
皆様の事業承継が、経営者の想いどおりに着実に進むことを願っております。








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